風俗の講習はどこまでやるのか?


シックスナインは2年ぶり

マユミのフェラ顔を見ていた。
薄く目を閉じて、微かに笑んでいる

フェラ顔を見せつけながら、わざと涎音を立てながら咥えこんでいく。

男の言うことを受け入れていくマユミは、マーキングという行為を理解してるかのようだ。

風俗の講習
フェラはしっかりと教え込まれていた

もうフェラについては、教えることなどないかもしれない。
あとは、どうしても、マユミとシックスナインはしたかった。

「マユミ」
「ン・・・」
「シックスナインしよ」
「ン・・・」
「お尻こっち」
「ン・・・」

マユミが服を脱いで下着のお尻を目にしたときから、絶対にシックスナインをしようと決めていた。
シックスナインが大好きな自分だった。

「あ、ここ。ここに足入れて」
「・・・」
「もっと、こっち」
「ア・・・」
「もっとお尻、つき出して」
「エ・・・」
「ああぁ、そう・・・」
「ア・・・」
「あぁぁ、いいぃ・・・」
「ンンッ」

上に跨ってきた丸いお尻を撫でると、思わず呻いてしまった。
実に2年ぶりのシックスナインだった。

シックスナインを嫌がる智子は、どんなに頼んでも全く応じてくれないからだった。

感慨に耽りながら「ああぁぁ・・・」と薄目になってお尻を揉んでいると、マユミは再度のフェラをはじめた。
ため息をついて目を閉じた。

お尻を鷲掴みにして、シャワーで湿り気がある陰毛の茂みに鼻先を突っ込んだ。

充満していた蒸れた匂いを胸いっぱいに吸い込んだ。

「ああ、マユミ」
「ン・・・」
「マユミ・・・」
「ン・・・」

名前をつぶやいたのがいけなかった。

閉じたまぶたの裏側の暗いスペースに、頭のどこかが脈絡もまとまりもなく、店に姿を見せたときからのマユミの断片をスライドさせた。

従業員名簿に記入していた横顔に、野生を感じさせる陰毛に、コートとヒールで歩く姿に、シャワーのお湯を弾くおっぱいに、デジカメで撮った笑顔に、戸惑った下着姿に、シックスナインで曝け出されたアナルに、ブラジャーを外したときのうつむきに、派手な顔立ちの切なそうなフェラ顔に。

断片に感触が溶け合った。
四つん這いのお尻の肉感に、ピンクの膣肉に、湿った陰毛の匂いに。

それらが性感を打撃した。
射精の準備がはじまった。
海綿体がヒクヒクとひきつり充血して硬くなった。

昨日は寝る前に、しっかりめのオナニーをしたのに。
マユミはフェラが上手だったが、風俗が未経験なだけあった。

これがもしベテラン風俗嬢だったら、たちまちのうちに射精の予兆は唇と指先で感知されて、すかさず感じるツボを攻められて、あっけなくイカされていたところだった。

今のうちに射精回避をしなけばならない。
これ以上の射精感がこないように気を散らさなければだ。

射精回避

気を散らすための連想をした。
生暖かい粘膜のヌメヌメを舐めながら。

そうか。
自分は今、仕事をしてるのだ。
舐める仕事を。
そうかそうか。
このヌメヌメしてる粘膜はナメクジだったのか。

自分はついに、ナメクジに屈してしまったのだ。
ナメクジにも値しない人間なんだ。
ナメクジ以下の人間だ。
そんな自分の仕事とは、ナメクジの世話係。

このナメクジは、人間よりも大事にされている。
ナメクジ様といわなければならない。
誠心誠意にナメクジ様にお仕えしてるだけで、ここに性的な興奮などない。

え、なにいってんだ。
自分がナメクジ以下だなんて。
ナメクジに屈しただなんて。
人間よりもナメクジが大事にされているなんて。
そんなバカな世界があるのか。
仕事がナメクジの世話係だなんて。
ナメクジ野郎など踏み潰してやる。

自身で貶めてから鼓舞して、訳がわからない鬱憤がきて、わずかに来ていた射精感は完全に抑えられた。

射精回避は成功した。
多少、元気になったようでもある。

「マユミ」
「ン・・・」
「フェラ、すごい上手・・・」
「ン・・・」
「すごくいい」
「ン・・・」
「イカせるつもりで、もうちょっと、してみて」
「ン・・・」

クリトリスにかぶっている肉襞を剥いて、半ば埋もれている中粒を舌先でほじくりかえしたとたんに、フェラをしてる口元が「ンンンンッ」と息を詰まらせて、お尻がぴくんと跳ね上がった。

お尻を逃がさず腕で抱えこんで、さらに舌先はしつこくクリトリスをほじくりかえしている。

精密機械のようにほじくりかえしている。

・・・レルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥレルゥ・・・

クリトリスはぷっくりと充血してピンピンとして、陰唇からはみ出している。

マユミの口が勃起から離れて深い呼吸が聞こえてきて、逃れようと腰がうねって、腹筋が大きく収縮している。

光沢ある中粒を舌先でピンピンと弾きながら、尻肉を揉んで曲面を撫でた。
ああぁ、シックスナイン、いい・・・と目が細まる。

声がした。
ドアの向こうから、ミエコの「シャワーはいりまーす」という声が通路に響いた。

いかん。
講習なんだ。

シックスナインに、いつまでも没頭してる場合じゃない。

「マユミさ」
「ン・・・」
「どうしたの?フェラとまってるよ」
「ン・・・、だって・・・」
「だってって?」
「ン・・・」
「感じてたの?」
「ンン・・・」
「お客さんは?イカせないの?」
「ンン・・・」
「できる?ちゃんと?」
「ウン・・・、できる・・・」
「だったらいいけど」

店長としての講習の体裁を整えるための問いに、マユミの返事は従順すぎた。

「でも、店長・・・」
「どうした?」
「そこ・・・、よわいの・・・」
「お客さんに、そこ、よわいなんていうと、すごい攻めてくるよ」
「ンンンッ、だって・・・」

つい意地悪に問い詰めた。
目の前の膣肉がひくぅっと動いた。

「がんばれるか?」
「ウン、がんばる」
「ちゃんとお客さん、イカせられるか?」
「ウン、イカせる・・・」
「そうか。じゃ、素股するか」
「すまた・・・?」
「擬似セックス。どうしてもセックスしたいってお客さんには、素股でイカせてあげて」
「ウン」
「したいってお客さんには、マユミのほうからリードして。騎乗位でしてあげるって、がんばるからって」
「ウン」

シックスナインから騎乗位へと、マユミは軽やかに体勢を変えた。

薄暗い照明の中でも、上気していて頬が赤いのがわかった。

風俗店の講習では射精しないという不文律がある

騎乗位となってからは、手の平にローションを多めにとる。

股間に手を伸ばして、肉棒を中指と薬指の間に挟んで、亀頭を手の平で包み込む

手の平を肉襞に押し付けながら、お尻を前後にくねらせていく。

「もっと、手の平で亀さん、押し付けて」
「こう?」
「もっと、隙間がないように、ギュッて」
「こう?」
「ああ、よくなってきた・・・、つづけて」
「ン・・・」
「あぁ・・・、マユミ、じょうず、できてる・・・」
「ン・・・」
「ああぁ・・・、ほんとに入れてるみたい・・・」
「ン・・・」
「ああぁ、マユミ・・・、いい・・・」
「ん・・・」

腰のくねらせかたは上手だ。
体重を乗せないようにゆっくりと前後させている。

押しつけられているマユミの肉襞に、自分の裏筋が擦れ合わさって、ローションがクチュックチュッと音を立てている。

「マユミ、声だして、してるときみたいに」
「ァァンッ・・・」
「もっと大きく!」
「アァァンッ・・・」
「もっと!声でイカせるぐらい!オーバーに!」
「ァァンッ、ァァァンッ」
「もっと!はずかしがらないで!オレとやってるつもりで!」
「ァァアンッ、ァァンッ」

鼻にかかるかすれ声をだして半目の表情となり、髪を乱しながら腰をしならせた。

Cカップのおっぱいが小刻みに揺らしてるのを、自分は呻きながら見上げている。

「ああぁ・・・、いぃ・・・」
「ァァアンッ、ァァンァンッッ」
「ああ、すごい、よくなってきた・・・」
「アァンッ、ァァンッッ、アァンッッ」
「ああぁぁ・・・、マユミ、すごい・・・」
「アァンッ、ンッッ、アァンッ、アァンッッ、アァンッ、ァァンッッ」

風俗店の講習では射精しないという不文律がある。
射精がないのであれば、教えるという名目が成り立つようで、気が進まないままでも講習に女の子も応じるものだった。

しかし自分は射精したくて仕方がなく、この流れだったら射精もアリでは・・・と騎乗位のマユミを見上げて呻いていると、ドアの向こうから「シャワーでまーす」というミエコの声がした。

いかん。
イキたがってる場合じゃない。

店長として努めなければ。
早くマユミに客を付けなければ、と騎乗位を止めた。

「マユミ、騎乗位はいけるな」
「ン・・・、そう・・・?」
「うん、よかったよ。セックスはできなくても、このコ、こんなにもがんばってくれるてんだって、そんなふうに相手が感じたら、ああ、よかったってなるから」
「ウン」
「がんばれるな?」
「ウン、がんばる」
「ああ・・・、でもなんか、モヤモヤするな、オレは。中途半端で。あああ、ちょっとまって・・・、いま我慢してるから」
「やだぁ、もう・・・」
「なんで?男ってそういうもんでしょ?まあいいや。・・・それなんで、セックスしたいってお客さんいたら素股してあげて」
「ウン」
「正上位素股もするか・・・でもな、正上位だと入れやすいからな。基本は騎乗位でして」
「ウン」

正上位素股はバリエーションが多いので経験が必要

なんのかんのいっても男の性には、女の体を抱いて突きたいという衝動がある。

正上位素股は出来たほうがいい。
しかし、講習で教えきれない。

騎乗位素股と比べると、正上位素股はバリエーションが多いからだ。

太腿で挟んだり。
内腿や下腹部や局部に押さえつけたり。

ひとりひとりの体型や、それぞれに肉感の違いがあるのがバリエーションを多くさせている。
やはり女の子の経験が必要となる。

経験を重ねて正上位素股が上手な女の子は、体と体の密着具合を即興で合わせて、相手の腰の動きなどのスキルまでを読みとれるのか、肉棒を手にして内腿や下腹などの適所に上手にあてがう。

「いいよ・・・」と「そのまま・・・」と「もっときて・・・」などとエロい声をかけて抱き具合をリードしていく。

「もっと突いて!」とか「そこ奥まで突いて!」とか「そこ強く突いて!」と密着具合にもエロい声をかけて調整していって「アアッ」と「いいっ」と「いっちゃうっ」と擬似のあえぎ声をサービスしていき、女の体を抱いて突きたいという衝動を本番することなく射精までリードしていく。

正上位素股が難しいのは、本番となりやすいところもある。
女の子が経験を重ねていくにしても、客のほうから手取り足取りリードしてくれればいいのだが、もちろんそんな優しい客は稀。

経験が浅い女の子が正上位素股をするとリードしきれなくて、いったん正上位で押さえ込まれると逃れられなくて、興奮している客から入れられてしまう。

『いつの間にか入っていた・・・』などとあくまでも事故を装うこともできるので、客のほうから正上位素股を求めてきたときには注意が必要だ。

『そこまでやるのだったら、最初からゴムつけて本番したほうが楽でいい』という女の子も多い。

そんなことを説明をすると、首をぷるぷると振って「本番だけはぜったいにしたくない・・・」と訴えるマユミは、素股は上手になっていく見込みはある。

肉棒にはコンドームをつけて、正上位の体勢になってから、それを内腿に擦りつけるパターンの素股で抱いてみた。

とたんに『えっ』と内心で驚いた。

19歳の女の子と40代の熟女の肉質

19歳の細い体だった。

抱いてみると、両腕の中がスカスカになってると思うほど細く感じる。

ここ2年は智子の体しか抱いてなくて、四十路の熟女の肉感に、とろりとした皮下脂肪がのっている肉質に、あまりにもなじみすぎていたのを知った。

智子が太ってるわけではないが、19歳の肉質は皮下脂肪がずっと薄い。

そして、脚を抱えて腰を打ちつけると肉棒がすっぽ抜けた。
若い太腿には、弾力があるのだった。

腰を打ちつけると、勢いよく跳ね返してくるほどの弾力。
堅い肉質でもあるが、弾力もある。
19歳の太腿にも驚いた。

40代の熟女の太腿とはちがう。
お餅をつくような、ぺったんと粘り気すらあるような柔らかさの、衝撃を吸収してしまう肉質の熟女の太腿とは全然ちがう。

どちらの体がいいというのでははく、19歳と40代の肉質の違いに驚くばかりだ。

19歳の体に驚いてしまった自分に、物悲しい気がしないでもないのが、また没頭させてしまった。

マユミの背中を抱き寄せて、脚をかかえた正上位素股で腰を打ち続けた。

すぐに抱き具合がつかめてきた。
腰の打ちつけを跳ね返す弾力のリズムもつかめてきた。

しっかりと抱いて連打して、おたがいに唇を吸い合わせていると、マユミは溺れかけてるような声を口の中で洩らした。

「て、てんちょ」
「・・・」
「て、て、てんちょっ」
「・・・」
「く、くくっ、くるしいっ・・・」
「ああ、ごめん!」
「ハァァ・・・、アァ・・・、」
「ごめんね」
「ハァァ・・・、つよいよぉ・・・」
「ごめんね、ほんと、ごめん」
「ハァァ・・・、息できなかった・・・」
「ごめんね。やっぱ、素股は騎乗位にしようね。やさしいお客さんだけ、正上位を許してあげようか」

知らない間に、マユミが息ができないほど、締め上げるほどに思いきり抱きしめていたのだ。

マユミは半目になって、胸で大きく息をして呼吸を整えて、やがて唾を飲み込んで脱力してる。

これが40代の智子だったら、しばらく仮眠をしなければ動けないが、19歳の体は元気だった。

すぐに、ぴょんっと身を起こした。
19歳の女の子とは、エネルギーの塊だと知った思いがする。

ドアの向こうからは、次の客と個室に向かうコハルの笑んだ声が聞えてきていた。

– 2018.3.30 up –