脱法営業の風俗店の開業

歌舞伎町浄化作戦で違法風俗店が一掃されたのは、ビルオーナーも幇助として立件すると警視庁の方針が変ったからだった。違法風俗店は次々と退去要請された。警察署に無店舗営業の届出をして営業することになるのだが、これは脱法ではあった。事務所として届出をしてるのに、看板を出して来客があって写真を見せて受付するという部分が店舗と変りないからだった。脱法ヘルス、受付型ヘルス、移動型ヘルス、デートヘルス、と名称はバラバラで『ホテヘル』と固定されるのに2年があった。

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歌舞伎町で風俗店を開業するには?

歌舞伎町では代金さえ払えば借りられる店舗物件がある。細かい審査なしで個人でも賃貸契約できる。坪単価は15000円から路面店では50000円になる。割高ではあるが開業するのが風俗店であっても借りられるので納得できる金額ではあった。
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風俗店の開業資金はいくら必要か?

オーナーは風俗店の開業までに2000万を手出ししている。物件の契約に2件合わせて約800万。内装工事で約570万。細々した備品は約100万。前払いとなる広告費が約180万。その他には現店舗の空家賃や摘発の慰労金なども含めれば2000万を超える。
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無店舗型性風俗の届出書

新宿署の生活安全課の申請窓口で無店舗型性風俗の届出書は受理された。届出制は審査がない書類提出だけとはいうが不安はある。1週間後にあっさりと届出書を受け取ることができた。書面の右下に届出番号の印と東京都公安委員会の印が朱色で押されている。
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歌舞伎町で「脱法ヘルス」を開業した流れ

デリヘルの営業を変形した店の名称は様々だった。客に対しては「脱法ヘルス」と使われた。インパクトが強くて食いつきがいい。「脱法だからやめます」という客もいない。歌舞伎町の風俗客はさほど合法だとか違法だとか気にしてないのだった。
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風俗店のトラブル

法令に基づいて届出した風俗店とはいっても旧来からの因習がある。暴力団への挨拶もそうだしミカジメもある。本番強要の客への対応も無理はできない。暴力行為が伴えば警察に突き出すが、「やらせて」程度の本番強要はどうするのか迷うところだった。
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法令順守の難しさ

風俗は法令で規制されていることばかり。レンタルルームと提携してはいけないといった警察の指導も客には全く関係ない話だった。脱法営業で新規に風俗店をオープンしたが、法令厳守するあまりに客が混乱していた。ついにはラブホテルからのクレームもきた。
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風俗店の男子従業員の待遇

新しい男子従業員の給料は35万から。税引きなしの手取り額。税金を払いたければ個人で申告することになるし、個人で国保や国民年金に加入となる。別途で交通費は全額支給。昇給随時。1勤9時間でオープンラストの通しが週イチ。長時間勤務だった。
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入客数を増やすためには

以前の店舗型の1日の平均入客数は35名。新形態で再オープンしてから1ヵ月足らずで、その手前まで近づいていた。もし在籍が新しい女性のみでオープンしていたのだったら、1ヵ月ほどでスムーズにここまで辿りつかなかった。少なくとも3ヵ月はかかった。
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風俗の講習の流れ

風俗店では未経験者には講習をするのだが、どこまでやればいいのか悩みながらだった。脱衣、シャワー、キス、全身リップへと細かな部分まで実際にやりながら教えると2時間は越える。ちょっとばかりシックスナインに没頭してしまったものなら2時間半は超えた。
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風俗店の年末

12月の風俗店にとってはクリスマスまでの数日が中休みになる。歌舞伎町の街路には人通りはそこそこあるが遊興客は少ない。仕事納めからは入客が一気に増える。勢いが違う。解放感があるというのか。料金は1年で一番高い。それでも客は途切れない。
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風俗店の大晦日

風俗店の年末は忙しい。12月30日の入客数は82名。店舗型から含めても最大数。割引は1000円のみの年末料金だから客単価は11000円を超える。月間店落ちは1530万円。これも店舗型から含めても最大額。男子従業員は休みなく休憩する間もない。